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2021年 2月月次祭 大教会長挨拶

 一言挨拶をさせて頂きます。本日は、寒さ厳しい時期にも穏やかなお日柄を頂いて、皆さんそれぞれお忙しい中を、また、コロナウイルスの影響の中をも、遠近を問わず二月の月次祭にご参拝を頂き、誠に有難うございました。そして、日々は皆さんそれぞれの立場の上から、お道の御用の上にご丹精を賜り、誠に有難うございます。大教会のこの辺も桜が徐々に咲き始め、まだ寒い日もありますが、少しずつ春の訪れを感じさせて頂いております。

 はじめに、先日の十三日の夜に福島県沖を震源とする、最大震度6強の大きな地震がありました。そして、地震による被害の方は、東北地方と関東地方を合わせて、150人程の方がけがをされ、建物の損壊が2600棟程あるとのことでした。このように、現在たくさんの方が被災をされております。そして、寒さが厳しい時であり、コロナウイルスの影響の中での天災でありますので、本当に大変な思いをされていると思います。被災地に心を向けながら、一日も早い復興をお願いさせて頂きたいと思います。

 ここで、今年の夏のこどもおぢばがえりについて、お伝えさせて頂きます。先月の二十七日、おぢばで開催されました、少年会の年頭幹部会に出席をさせて頂きました。その中で、「立教百八十四年こどもおぢばがえり」が、七月二十七日から八月五日まで、開催されると発表がありました。そして、今年はコロナウイルスの影響を踏まえて、行事を縮小し屋外の行事を中心にする方向で、また、行事に参加する時の人数制限などを、考えておられるとのことでした。こうしたことから静岡教区も、毎年「ピッキーステージ」という屋内行事をさせて頂いておりますが、先日少年会本部より連絡があり、今年は中止にして下さいとのことでした。今のところ少年会本部では、今年のこどもおぢばがえりの形を検討中とのことであり、決まったことを随時連絡するとのことであります。現在もコロナウイルスの影響から、少年会活動をつとめることが難しい状況の中ではありますが、その中をそれぞれの教会が工夫をしながら、こどもおぢばがえりの準備を進めさせて頂きたいと思います。

 さて、今月の二日は節分でありました。節分と言えば、私もそうですが、誰もが二月三日だと認識されていると思いますが、この日は固定ではなくて、今年のように二日になったのは、明治三十年二月二日以来、百二十四年ぶりのことだそうです。その日、大教会でも夕づとめの後に神殿に於きまして、私の家族ときやま講の戸塚美代子さん、今月より青年としてつとめることになりました橋本さんと、工藤君と豆まきをさせて頂きました。うちの家内が、今話題のアニメ「鬼滅の刃」に登場する、キャラクターの顔が描かれている紙のお面を用意してくれましたので、皆それぞれがお面をつけてさせて頂きました。鬼の役は皆さんの期待する通り橋本さんがやってくれまして、「鬼は外」の掛け声で豆を橋本さんに一斉にぶつけて、鬼の橋本さんを神殿から外に追い出し、楽しまさせて頂きました。そして、その後節分と言えば、近年は恵方巻の日と言われておりますので、みんなで恵方巻を美味しく食べながら、節分をじっくりと味わうことができました。

 節分とは立春の前日、冬から春への季節の分かれ目で、古来より日本では、「鬼は外、福は内」との掛け声とともに豆を撒く行事が行われています。鬼、つまり病気や災難など望まざることを払い、反対に福、つまり富や喜び事、幸せが訪れるように願う冬の風物詩であります。

 世間では福、幸せは外から内へとやってくるもののようにとらえているところがありますが、教祖のみ教えから考えてみると、福とは、はじめから内にあるものだと気づかせて頂きます。身の内かしもの・かりもの、また、親神様の懐住まいのこの世界、火・水・風のご守護、このように私達が常日頃当たり前のように感じている身近なことこそ、大きな福と言えると思います。

 世間では福とは反対の鬼、現在もお見せ頂いているコロナウイルスの節を、災難として捉えているところがあると思います。

 真柱様は諭達第三号の中で、災難や災厄について、「あらゆる災厄や難渋は、胸の掃除を求められる親心の表れである。自らを省みることはもとより、見せられる事柄を通して、人だすけを促されていると受け止め、積極的なおたすけを心掛けたい。」と、このようにお示し下さっています。

 現在もコロナウイルスの影響から、十の都府県で緊急事態宣言が出されているなど、まだまだ先の見えない深刻な状況にあります。そして、その中で私達は毎日のテレビや新聞の報道で感染者の数を気にするあまり、心配や不安を感じてしまっています。

 日本は自殺者の数が多い国で、毎年たくさんの方が亡くなっています。そして、コロナウイルスが発生して一年が経ちますが、昨年の自殺された方は、一昨年より七五〇人も多かったそうです。私達はコロナウイルスの影響、つまり今目の前に起きていることに捉われがちになりますが、これだけの方が自ら命をなくしておりますので、目の前に起きていることだけでなく、もっと外へと心を配り、おたすけの心を持たせて頂くことが大切であると思います。

 最後になりますが、私達は毎日のくらしの中で、時に病気や事情をお見せ頂くことがあります。しかし、それは全て親神様が私達の心の掃除をし、おたすけを急き込まれる親心の表れだということを、しっかりと悟りとることが大切であると思います。先程の節分の話にもどりますが、福も鬼も、親神様・教祖の大きな親心であることを噛みしめて、おたすけの心を持ちながら、日々を通らせて頂きたいと思います。本日は誠に有難うございました。