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婦人会リレーエッセイ  アーモンドアイ

こんにちは。今回の婦人会リレーエッセイ担当のアーモンドアイです。

 

先月20日、実父が突然出直しました。と言っても私の実家は天理教ではないので、"亡くなりました"と言う方がしっくりきます。満86歳でした。若い頃から病気や怪我などでよく入院をしていました。顔面の大やけど、階段や雪おろしの際に梯子から落ちて骨折。更に6年前には胃癌と診断されましたが、幸いにも内視鏡による摘出手術で一週間の入院で済みました。その後は再発もなく順調に回復していました。お酒が大好きで毎日の晩酌を何よりも楽しみにしていました。いくら飲んでも乱れる事もなく二日酔い知らずで、毎日朝早くから仕事をする父でした。農業の傍ら土木作業をしていたので年令の割には身体も丈夫で、百歳位まで生きるんじゃないかなと、逆に心配していました(笑)。

 

しかし昨年あたりから、以前怪我で痛めた膝の具合が思わしくなく、だんだん足の運びが悪くなってきました。近所の整骨院に通ってマッサージや電気治療を長く受けましたが、怪我のダメージが大きすぎて回復するまでには至りませんでした。それどころか、私が実家に行く度に歩くことが困難になってきているのが、目に見えてわかりました。

 

風呂場で転倒して背中を擦りむいた事もありました。そういう状態になってきたので母には「春までには歩けなくなると思うから、今のうちから介護認定の手続きを進めた方がいい」と言って来ました。それから約ニ週間後の夕方、自宅の廊下で倒れてそのまま息を引きとりました。

 

心不全でした。

 

父と母は二人暮らしでしたので父が寝たきりの生活となると超老々介護になる為、母が苦労するのは目に見えていました。

母は「歩げなぐなって世話かげてぐねしたんだべさ....わの事、心配して....。」(歩けなくなって、世話をかけたくなかったんだろう。私のことを心配して。)と言っています。

毎日のように口喧嘩していても62年も連れ添った人が急に居なくなるという事は、今の私には想像出来ません。

私達家族にとってはあまりにも突然の事でしたが

"成ってくるのが天の理"

とお聞かせ頂きます。

 

今はただ父に「ありがとうございました。」という言葉を送りたいと思います。