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地域に根差した陽気ぐらし道場を目指して

 当教会は、北海道室蘭市にありまして、静岡県袋井市の大教会から約1000キロ離れた最も遠い場所にある教会です。

 私は10年前教会長のお許しをいただいて、当教会の5代目になります。4代会長までは代々家系で繋いできました。

 ところが、平成23年4代会長出直しから約2年、無担任教会という節を迎えます。私は、平成25年の年明け早々に村田康前大教会長様から、単独布教のつもりで家族一緒に北海道へ赴きなさいとの御命をいただき、教会を預からせてもらいました。

 私も妻も教会で生まれ育った経験がありませんでしたし、ここ室蘭は縁もゆかりもない土地でしたので最初は戸惑うことも多かったです。会長になった使命と、どういう風な陽気暮らし道場を築くことが出来るか、不安でいっぱいでした。

 その中で、当時4歳の娘や、信者さんの子供さん、お孫さんなど子供が多少いましたので、これからは、誰もが気軽に参拝できる明るい教会、そして子供から高齢者まで寄り集える場所にしていきたいという目標が出来ました。一念発起、宣言をするような形で、これからは少年会活動をさせていただき、子供会をさせて頂きますと打ち出したのが、今日これまでの活発な少年会活動をさせて頂くことが出来た原点になります。

 何事も初めはうまくいかないことは目に見えてわかっていましたが、周囲や信者さん方の協力を得ながら、進めさせていただき、何一つ自分の力で成し得たものではないと思わせていただいて感謝しています。

 軌道に乗り始めた時に、社会的に子ども食堂が流行しだして、当教会もチャレンジをしてみましたが、行政等の手続きのハードルも高く、継続することは困難と思っている矢先に、妻に教員免許を持っているママ友が出来まして、今後、少年会活動だけでは時期が来れば活動継続は困難になると考え相談したところ、学習支援を行おうということになりました。

 2019年秋から毎週金曜日、輪西楽習会として子供たちの寄り集う場として始めさせてさせていただきました。地方紙にも取り上げていただき周囲の信頼も得て、社会福祉協議会からの助言も得て、地域サロンとしての役目も担うことになり、当教会といたしましては願ったり叶ったりで理想的な方向に進ませていただいており、有難いことだと思わせていただきます。

 子どもたちには、楽習会終了のあいさつで、三殿を礼拝していただき、私から一言、少年会の三つの約束をお話せていただいています。少しずつではありますが理解していただき、心の面も成長できるようにつとめさせていただいています。

 この教会に来る子供たちは、笑顔が素敵です。そして、教会に参拝に来る信者さん方も明るく笑顔が素敵です。

 大正7年から輪西の地で先人の方々が、人に助かっていただきたいと布教をし歩んでこられた足跡と、陽気暮らし道場たる教会設立のお許しをいただいて100年余りになる歴史を鑑み、陽気暮らし世界を目指すのだという意気込みをもって私もその灯を消さぬように、一層奮起して現状に甘んずることなく笑顔で勤めさせていただきたいと思います。

 

輪西分教会長 佐々木誠